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Category:動画制作の法律

動画制作で守るべき法律の話④ ~道路での撮影と許可手続き~

動画制作の現場で生じうる法律問題についてお話しします。

Q. 道路で撮影を行う際には警察の許可を得なくてはならないでしょうか。

A. 「一般交通に著しい影響を及ぼす」撮影の場合には、所轄の警察署で事前に道路使用許可を得ておく必要があります。

■「ロケーション」を行うには事前の許可が必要
道路交通法77条1項4号において「一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態もしくは方法により道路を使用する行為又は道路に人が集まり一般交通に著しい影響を及ぼすような行為」を行う際には、事前に所轄の警察署長の許可を得る必要があると定めています。

◎次の場合、現場を所轄する警察署長の事前許可が必要になります。
  ①三脚やクレーンなどの物品を地面に設置しての撮影
  ②クルーや出演者の人数が多い撮影
  ③ファンなどによって人だかりができることが予想される撮影

 ◎次の場合、警察は許可をしなくてはならない。
  ①現に交通の妨害となるおそれがないと認められるとき
  ②警察の指定する条件を満たせば、交通の妨害となるおそれがなくなると認められるとき
  ③公益上または社会の慣習上やむを得ないものであると認められるとき
 
 ◎やむを得ない緊急報道の場合は、「正当業務行為」とされ事前の許可は不要。

■ロケ現場での注意
道路使用許可の要否にかかわらず、道路で撮影を行う場合は、通行の妨げにならないように最大限の配慮が必要になります。
事前に許可を得て撮影を行う場合、必ず現場責任者としてあらかじめ記載してある者が、許可証を持って現場に立ち会うようにしましょう。

以上、これらに気をつけて動画制作を行いましょう。

参考文献:角川学芸出版「よくわかるテレビ番組制作の法律相談」